2cy ha nyan to naku

utpr/天国/二次創作/にっき/めも/

息継ぎの仕方をからだは知っている

 電気をつけず差し込む陽の光で影ができる、

換気に開けた窓の外から曖昧な冬の匂いがする、

洗ったカップから水滴がぽたりと落ちる、

仕事で使った花を雑にドライフラワーにしたけれど

使い道も飾り道もないまま無造作に吊るされているまま、

そんな風景の中で短い時間を積み重ねてます。

まあ実際には大抵電気つけてるし、

ぼんやり音楽流したりラジオ流したりしてますけども。

現実とハサミでちょきんと切り取られた四角い部屋の中で完結するような、

そう言う永遠の中にいたいという現実逃避をしています。

 

推しのあれこれポチったり、新情報に浮き足だってみたりしてはいたけれど

そんなこともパタリと止まり、もう何も出来ない。

出演作は自動録画したまま溜まる一方だし、テレビの前にいられない。

届くCDも取り込むこともないどころか封も切ってない。

頭が働かないことが多くて映画を見ることもできない。

そもそもみたいものなんてこの世にない。

何事に対しても集中力がない。

コーヒーをいれることもない。

本も読めない。

文字を長く読むことがしんどい。

色々配信チケット買ってみれるかな?とか

そんな事も何もかもちょっとずつ全部どうでもよくて、

荒れ果てた部屋の中で何もかも捨てたい気持ちになりながら

もう何かを触ることもしんどくてそのままぼんやりと見つめてます。

でもそういう風に傾いて地面に頬をつけるような姿勢はとても楽で、

辛いときに楽なことって大抵ろくでもないと知っているので

良くないなと思い、

楽しい事たくさんあるし周りはいつもきらめいたものがあると

騙し騙しな毎日です。

不自然な空気に離れない猫と一緒に私たちだけに始まってしまった時間を

どうにか日常にするべく必死に息継ぎして溺れないよう足掻いています。

お金だけ使って生きてるけど富豪じゃないのでちゃんと節約したい。

綺麗な画集を広げたいけれど、本棚から取り出してくる気力もない。

傍に置いたMacから人の声を聞き、薄ぼんやりした乾いた目に目薬を差し続け

きっと私は春が来てもきっと気付かない。